「この時期、病人じゃなくても体の調子は悪いよね。
肺の悪い、○○さん(夫)なら、もっと具合悪くて大変だと思うよ。」
「ただね、それで食欲ないから食べない。動くと苦しいから動かないとなると、
動けなくなるんだよ。」
かかりつけ医のポジティブな解説が続く。
医師曰くは、なんとか動いて食べて、その動きも筋力を意識した動きをかかさないことで、体の動きが少しは良くなるはずと‥‥‥
ほっといたら、寝たきりだよと伝わる中、言葉がけが、温かい。
前回の来院時の夫は、まだ歩いていた。
今回は、玄関先の車いすをお借りした。
眼が、さらに落ち窪み、顔色がさらに青白く、眼に生気がない。
明らかな衰弱を前に、医師は夫の腕に手を添えて、
体調の状況説明を、理解を確認しながら、根気よく続ける。
わたしの頭の中は‥‥‥
「ここまでひどい状況の肺を見たことがありません。」
先日の、総合病院の呼吸器内科の担当医の言葉が繰り返される。
かかりつけ医は、循環器内科が専門だが、街医者として独立し、総合的に診て下さる。
なにより、説明に説得力がある。
病状の事実に変わりはなくても、患者への対応は180度の違いを感じた。
本人の性格を熟慮して、QOLを上げていこうとする「かかりつけ医」に安堵。
「いつでも来たらいいよ。」
「食べることがどうしてもつらくなったら、点滴に来たらいいし、
動くのつらかったら、無理しなくていいから、でももうちょっと、頑張ってみよう。」
要介護1になって、ケアマネさんが変更される。
あらたな担当者に助けていただきながら、今を乗り切っていくしかないな。