NHKの朝ドラの影響で、東北地震を描いた本を手にした。
「避難所」‥‥‥たった1日の避難所体験ですら、心底きつかった。
東北の地震だけでなく、阪神淡路大震災や中越地震など、どの震災でも
切り取り方で、限りない問題点が浮かび上がる。
その中で「避難所」‥‥垣谷美雨著
わたしは、一晩中煌々と明かりがつけっぱなしに、眩しくて落ち着かなかった。
ならば、消灯してしまえば安眠できたかというと‥‥‥‥違うのだ。
非日常によるストレスから、レイプが横行すると‥‥‥
さすがに、アラ還は大丈夫と思うのだが、泥棒も気になる。
助かったがために、立場によっては「お前が死んだらよかった。」暴言が待っている。
修羅場を切り抜けて、安堵する間もなく、先の不安が渦巻く。
辛うじて、家が崩壊しなかったばかりに、引け目を感じたり。
特に、田舎での女性の立場の劣悪さに「吐き気」がする。
プライバシーは皆無に近い。
今まさに、避難所生活を強いられている方達の心と体の健康が心配。
物語は、作者の温かい眼差しに救いがある。