人生後半、遊び人

食べて飲んで、好奇心のまま動き回ることが大好き。

「通夜女」

「通夜女」‥‥大山淳子
「通夜」に惹かれて手に取った本。
著者の作品との出会いは初めてだった。

TVドラマか? 映画の一場面か?
喪服姿が似合う女性が、喪服を着て自分が存在できる場所として
葬儀場に出向くという‥‥‥
見たようなぁ~

モノクロの世界、お経と線香の香りが漂う空間。
祖父が他界して初めて体験した。
曹洞宗は、派手な演出だった!!!!
きんきらした袈裟をまとったお坊さん。
二人だったか三人だったか? しかも、お経の合間に「舞⁈」かと思しき動きの二人の白装束。
きらびやかな葬儀に、度肝を抜かれ、笑いをこらえるのに必死!
‥‥若かった‥‥‥

何度か通夜や葬儀の席を体験し、今年初めて直接葬儀に関わった。

これは送られる側でなく、送る人間のための儀式だと、体感。
単調で意味など解らない「お経」のリズムが、心地よく高揚した心を鎮める。
朗々とした「経」が、身体にまで浸み込む。Σ( ̄ロ ̄|||)
線香の香りは、別世界を演出した。
木魚さえ、気持ちを引き締めてくれる。
不思議な感覚。

‥‥と、この本は、それとはまったく異なった世界を描き、全く別の世界を見せてくれた。
‥‥わたしは、年齢を重ねたという事か‥‥‥