人生後半、遊び人

食べて飲んで、好奇心のまま動き回ることが大好き。

一族の乳房

Σ('◇'*)エェッ!? 時代小説の中に "一族の乳房"
いかがわしい臭い?!
違った・・・

初産では、お乳が出にくい。生まれたての子は母乳を旨く飲めない。
親族の采配で、乳付(お乳を与える人)が選ばれる。
親戚内とはいえ、顔も知らなかった遠い親戚だったり、親戚同様の関係者。

若い乳付(いわゆる乳母)は、自身が初産のときに母乳が出なかったこと。
やはり別の乳付に助けられたこと。
「乳房は、一人の女のものであって、その女だけのものではありません。」
「いわゆる、一族の乳房です。」w(゚o゚)w オオー!


一族の繋がりの深さを肌で感じる。
江戸時代の武家が舞台だが、
そんな時代こそ農家や商家の人が乳母になっていたと勘違い。
信頼できる身内をいかに重んじていたか。
若い初産の母を思いやっていたことも嬉しい。

青山文平・・・はじめてふれた。新鮮な驚き。
そして、文章のそこかしこに女性のしたたかさを少々称えてる?
ちょっと、彼の作品気になる。