今は亡き「樹木希林」さんが出演した映画のタイトル。
彼女が出演したから読みたかった。
しかも、映画も見てなくて、内容も知らないまんま。
森下 典子著‥‥‥「日日是好日」
思いがけずに‥‥「お茶」が教えてくれた15のしあわせ‥‥‥とあった。
映画になって、希林さんが出演していなければ、手に取ることも無かった。
主人公が最初に感じたように、お茶やお花は経済的に余裕のある
奥様や花嫁修業中のお嬢様の習い事のイメージが強かった。
姑が、わずかな同居中に、幼かった子供二人のお昼寝が始まると
「お茶でもいかがですか?」
と、和菓子と一緒にお抹茶を立てて下さった。
姑は、お嬢様育ちだったこともあり、日常の中に「お茶」が存在していた。
わたしは、好奇心からお茶を頂く機会は、何度となくあり
所作の美しさに見惚れたこと、
それも女性だけでなく男性の所作にも感嘆した記憶がある。
気持ちいい緊張感の中での、自然に流れるような所作は、一朝一夕では叶わない。
茶碗よりも、棗や水差しなどのお道具の素晴らしさにも、目を見張った。
たまに、この空気感と美味しい和菓子とお茶を堪能出来たらいいなと思った。
‥‥‥明るい方へ向かいながら、
「大きな揺り戻し」が何度もやってきた。‥‥‥
㊟本文より
大きな揺り戻しは、春を迎える前の、寒さの戻りのように人生を例えている。
決まり事から見えてくる、心の自由が、四季を織り交ぜながら表現される。
五感が豊かに研ぎ澄まされて、日常に彩を与える。
あの年齢からみたらおきゃんな姑の所作に「品格」を感じたのは、「お茶」の心得があったからと、納得。
還暦過ぎて、他にもやりたいことを抱えている。加えて「お茶」の世界を知りたいとは思わない。ただ、表面だけではない豊かさの存在を感じる。
「お茶」だけに限らず、「日日是好日」が自身の受け止め方で変えていくことが出来ると納得できた。
それでも、未だに続くウクライナの戦争や、世界戦争に発展しかねない世界情勢の不安を感じるとき、どう受け止めていいのかと戸惑うことも事実。