新堂 冬樹著‥‥‥「#刑事の娘は何してる?」
決して本文中に、‥‥‥炎の怒りで焼き殺す‥‥‥の言葉は無い。
同じミステリーでも、著者によって全く違う世界が広がる。
結構ハッピーエンドが多い中、最近は、全てを丸く収めてくれる内容が減った。
問題提起しながらの、ハッピーエンドは、一件落着でホッとする。
前回の「祝祭のハングマン」も「殺戮の狂詩曲」も、頷くことは出来ても
ハッピーエンドには、程遠い。
今回の「#刑事の娘は何してる?」に至っては‥‥‥‥
娘を持つ親にとっては、絶対に許しがたい‥‥‥‥
自分が地獄に墜ちようと、わたしなら相手を
炎の怒りで焼き殺す!と、言い切れる怒りが沸いた。
絶対にあってはならない事に、警鐘を鳴らすミステリーだと信じたい。
根っからの善人が本当に少ない中、根っからの悪人も極少ながら存在するのも事実。
悪人さえ、犯罪を犯せない環境は作れないものだろうか?
"君子危うきに近寄らず" は、
間違いないだろうが、昨今は危うきが分かりにくい場面が増えた。