人生後半、遊び人

食べて飲んで、好奇心のまま動き回ることが大好き。

特別な街

新卒で入社して、初めての独り暮らしが始まった街。
がむしゃらに仕事を楽しもうともがいていた街。

 

地方の中堅都市だから、暮らしやすかった。

都会も、田舎も近かった。

何よりも、雪が降らない温暖な気候に魅了されたかな?

いじめにも遭ったけれど、総じて人間関係に恵まれた。

 

豊橋は、若かったわたしを育ててくれた場所として、特別。

コロナ禍に、逢っておきたい人や行っておきたい場所を思い描いたときに

豊橋が真っ先に浮かび、時間を作って一人でやって来たのは35年振り?

 

前日豊川のホテルに泊まり、豊川稲荷詣で。

豊橋には、路線バスを利用‥‥‥わたしはグループ企業の一員だった。

オレンジ色がメインのだっさ~いデザインだったバスが、あれ!バス会社が変わった?と勘違いする "すっきりグリーン系のボデイカラー" に!

 

そして、駅前の風景に、茫然!!!!!

立体⁈ 市電は? ( ,,`・ω・´)ンンン? 渥美線は?

駅前の立体部の上から駅周辺を、茫然と眺め続けた。

新築でピッカピカのビルの中で働いていた‥‥‥古びて、見る影もない。

ビルの中、ホテル部だけでなく、会社本体も既に撤退!

かろうじて、1階に窓口が残っていた‥‥‥古い‥‥‥もちろん誰も知らない。

 

渥美線新豊橋駅も、駅周辺の様変わりは‥‥‥

わたしの特別な街の記憶が、上書き保存された。

と同時に、特別な街が消えた。

 

あの銀行前で待ち合わせた、甘酸っぱい思い出も、昼時に駆け込んだ大好きだったパスタ屋さん、朝5時出勤出発のツアーバスを迎えた場所も、消えた。

 

駅周辺の変化が、35年の時間の流れが、目の前にあった。

とても恵まれた時間を過ごさせて頂いていたと。

 

憑物が落ちたように、すっきり。

人生が後半だと、噛みしめた気分‥‥‥残りを楽しもう ♬