「テロリストの家」中山七里著‥‥‥相変わらず、読み応え抜群。
雑読が続くと、ついついこの方の作品を探してしまう。
昨年の夏に刊行されていた。
彼の描く警察の様子から、現状の問題。
社会問題だけでおさまらない、問題が満載だ。
仕事が出来る人間に限って、家庭人としては‥‥‥
何らかの事件が起きた時の男女の捉え方の違いとか‥‥‥‥
何も事件が起こらなけれが、うわべだけの体裁で過ぎていくはずの日常が、
鮮やかに変化していく。
事件を起こすのは、極悪非道な人間だけじゃない。
まともに生活していても、巻き込まれ、飲み込まれていく。
最悪を避けるのは、ここでも「コミュニケーション」かもしれないと、感じる。
日々の「コミュニケーション」は、信頼関係を築く。
今回の作品、いつも以上に、一人一人の心情描写が胸に迫った。
母親の心情が、沁みる。
一番納得したのは、憎まれるより、軽蔑(馬鹿)にされたくない。という父親の言葉。