92歳の母、10月のサポート記録(1)
深まった秋の県境は、リンゴがたわわに実り、空気が澄み切っている。
退院した母の面会に出向く。
また小さくなった?
縮んだ分だけ皺が増えた?
相変わらず表情が、暗いが‥‥‥顔色はいい。
「施設より、病院のご飯の方が美味しいんだで。」
「ダメだの。この施設はよくねえわ。」
「叔母さん(母の亡くなった妹)も、施設の事を悪く言ってたよ。」
「どこに行っても、自分で思うようにならないと、気に入らないんじゃないの?」
「そうだかのう。」
「文句言っても、行くとこがねえから、死ぬまでここに居ねえきゃならんこての。」
( ,,`・ω・´)ンンン?‥‥‥うちに帰りたいと言わない?
「あーまい(甘い)もんが欲しい。」
と‥‥‥わたしのすぐ隣にある自販機を見る母。
「甘い飲み物買おうか?」
「そうしてくれ。」
「もう一種類買っておくね。」
「ありがとさん。」
( ,,`・ω・´)ンンン?‥‥‥お礼を言った?驚き!
なかなか死ねないと言いながら、
麩菓子がもう無いとか、茹で卵が食べたいとか‥‥(*´艸`*)
とげとげしさが抜け、要求が小さく小さくなって‥‥‥‥( ,,`・ω・´)ンンン?ちょっと悲しい。諦めを乗り越えた?
今年のお正月明け、施設の相談員との電話で気持ちを救われ、母も望んだ施設だった。
ただ、現状は人手不足だろうか?
「みんな忙しそうにしてて、なかなか手が回らんだて。」
「部屋がきったね(汚い)まんまだが。」
コロナ禍を経て、いまだに面会は、玄関ロビー。
母の部屋の状況を確認することは出来ない。
しかし、母は本当に末期の心不全なのか?
まともに会話し、食べたいものを伝えてくる。とりあえずは安心?