91歳の母は、お針仕事が大好きで、プロになった。
「結婚したら、子供の服や自分の服を作って楽しもうと思っていたんだ。」
ところがどっこい
「内職で、生活を支えることになるなんか、思っても無かった!」
とはいえ、わたしも弟もかなり手作りの服を愛用していた。
そして、わたしの子供たちも、その恩恵にあずかった。
物心ついてから、夜中にミシンを踏む音は常について回り
”子守唄” 代わりだったのかと思う位、母は頑張っていた。
そう!父は、腕のいい職人ではあったが‥‥‥
プライドがやたら高く、我儘な気分屋。
気に入らないと「こんがんとこ辞めてやる!」と職場の上司を脅しては
威張り散らす!挙句に退職し、商売を始めるが‥‥‥
当然のように鳴かず飛ばずで、母が‥‥‥内職。
父は50歳前からまともに働かずに動かなくなり、筋力低下と共に、
認知症が発覚し、60代後半で他界。
その後の母は、ようやく
「自分の洋服を好きなだけ作ったこて~」に。
箪笥の中と言わず、物置部屋には、未だにきていないブラウスや
ジャケットやコート類が‥‥‥
作ったものを眺めて楽しんでいたんだそうだ。
そして残された、母の大切な "糸” の山。
「少し頂戴」と、以前30個ほど貰ったが、まだ200個くらい?残っている。
埃が溜まっても、母の大切な宝物だけに、手を付けずにいたが、
大量の布を段ボールで受け取り、ミシンも作業台も処分した。
これだけあれば、わたしは一生ミシン糸を買わなくて済む!
持ち帰ることにした。
色を分別し、明らかに古いものは23個処分。
二段に重ねて
ほぼ200個。
しっかりと、使わせて頂こう。
( ,,`・ω・´)ンンン? 年齢と体力を考えたら、使いきれる?
娘は‥‥‥お裁縫をしないぞ‥‥‥