91歳母、夏のサポート記録(25)
手術を行うことで、延命を選択した。
S状結腸憩室穿孔
手術に耐えられるか?
心臓の機能の低下。誤嚥性肺炎併発。
3日前に、大腿骨転子部骨折の手術を受けたばかりで、全身麻酔の負担にも耐えられるか保証できないと‥‥‥
4時間ほどの術後、母は生きていた。
術後の主治医からの説明は、切除された痛んだ腸も見せて頂けた。
母が70歳で「甲状腺がんの甲状腺切除」の際も、甲状腺の四分の三を切り取った部位を見ている。
‥‥‥鶏の砂肝みたい‥‥‥
今回は、焼肉屋さんが浮かんだ‥‥‥不謹慎⁈
開いた腸の内部に、数えきれない憩室があり、その奥に便が詰まっている。
一か所、穴の開いた場所も確認できた。
多憩室の体質でしょうねと。
「その外側の、黄色い玉子状の物って?」
「あっ、これは脂肪。みんなありますよ。」
‥‥‥あるだろうが、数と大きさが違うんだろう。母の腸の外側は、小型の玉子状の物体が、びっしり。だから、お腹があれだけ膨らんでいたと納得‥‥‥‥
そして、人工肛門が設置された。
手術前に
「まぁ、○○江(母の妹で、わたしがサポートした夫婦)と同じになるのう。」
と、母の言葉は意外に冷静だった。
わたし自身、叔母の時のいきなり末期の大腸がん発覚からの緊急手術で、叔母に人工肛門が施されたショックを経験しただけに、冷静だった。
叔母の場合は、目が覚めたら「人工肛門」‼‥‥‥本人は知らなかった。
当時の叔母は、81歳。今は母、91歳。
どこまで快復できるのか?
それより、快復はあるのか?
時間の流れの中で、この夏の母とに日々が蘇っては、歯を食いしばっている。