夫の声が、かすれ切って言葉がなかなか出てこない。
耳元に顔を寄せると
「あの女は悪魔だ。もう呼ぶな。騙されている。お金を騙し取られる。」
( ,,`・ω・´)ンンン?
訪問看護師は、夫帰宅後2日目の午後に訪問してくれた。
介護の知識がなく、終末期の夫を抱えて途方に暮れていたわたし‥‥‥
「便が1週間くらい出てなくて、ちょっと気になります。」
‥‥‥なすすべもないわたし‥‥‥
「そうなの、辛いよね。ちょっとお腹を見ましょう。」
夫のお腹をさすり、浣腸を使う了解をとり、我慢を促す。
動けない身体で弱り切った大腸は、なかなかゆうことを聞かず、
「じゃ、摘便をするから、体の力抜いて!」
夫が痛みに唸った!‥‥‥( ,,`・ω・´)ンンン?
「摘便」は痛いってことか‥‥‥‥初耳。
「でも、お産の痛みよりずっと楽なんじゃないかな?」とつぶやいてしまった。
看護師の明るくおおらかな対応で、匂いも気にならないどころか、
「なんだか、看護師さんを見ていたら、オムツ替え楽勝って思えてきました!」
憂鬱な気分を吹き飛ばすように、
「大丈夫よ~私たちが付いているから、24時間困ったらいつでも呼んで!」
一人で抱え込まなくて済む安心感。
頼りになるプロの目が入ることで、自宅で看取りもありかもと‥‥‥‥
たとえ彼女が悪魔でも
「あのね、一人じゃ心細いから、悪魔でも鬼でも、助けていただけるなら
いいよ~わたしだけじゃなくて、あなたも安心できるし楽になれるよ。」
訪問看護師のパワーの大きさ十二分に感じた。
「摘便」されたから悪魔?
すっきりして良かったはずなのに‥‥‥