久坂部 羊著‥‥‥「嗤う名医」
「笑う」ではなく、「嗤う」
実は、100%お医者様を信じてはいない。
若いころから、お医者様の作品を読んできたがゆえに、なおさら。
加えて、叔母夫婦のサポートで入退院時や入院中、診察時の医師の対応を間近に見る機会を経て、91歳の今の母の入院状況も、担当医師の対応もひっくるめて‥‥‥
安心とか信頼とか‥‥‥‥‥全くない。
そんな中、「笑う」ではなく「嗤う」とは?
ただ、小さな開業医院から、大学病院に至るまで、その待合室も病室も
かなりの高齢者で埋め尽くされている。
しかも、叔母も伯父も母も、医師の問いにまともに答えられない。
耳が遠いからよく聞き取れず、聞き取れなくても、聞き返せず‥‥‥
時にとんちんかんな答え‥‥‥
担当医師は、懇切丁寧に説明を繰り返す‥‥‥なんてことは無い!
スルリと受け流して、その後はスルー。
付き添いのわたしが居たら、高齢者に向き合うことなく、最初からわたしに説明。
そこも、わたしを確かめるようにごく単純な説明。
そこから突っ込んだ問い合わせをすることで、やっと向き合ってもらえる。
認知症とは言えなくても、聴力が衰え、認知力も激減していく高齢者を相手に寄り添う時間も余裕もないだろう‥‥‥‥当然だ。
そんな中、驚くほど信頼と安心を与える名医で、職場でも家庭でも非の打ちどころが無かったら、逆に怖いかもしれない。社会的地位と経済力で、ストレス発散する方法が、ゲスであるほど納得してしまった。
どんな社会にも存在する、正義と欺瞞と情けにも、頷くしかない。
自助努力で健康管理に励むかな?
還暦を無事に超えただけでも、頑張ったと思うし‥‥‥( ´艸`)‥‥‥
「嗤う」でなく「笑って」いたい。